自身本来の骨格、立ち方、歩き方など、目から鱗で、バレエにも大きく関連します。私個人としては、アンドゥオールの基を改めて学んだ思いです。
four-stance theory
4スタンス理論と、さかもと整骨院
同じ運動をしているのに、自分だけうまくいかない。
教わった通りにやっているのに、なぜか結果が出ない。
そんな違和感の答えが、4スタンス理論にあるかもしれません。
このページでは、廣戸聡一先生が体系化されたこの理論が、
当院の施術にどう活きているのかを、お伝えします。
4スタンス理論とは、何か
4スタンス理論は、JOC(日本オリンピック委員会)強化スタッフ・廣戸聡一(ひろと そういち)先生が体系化された、人間の身体特性に関する理論です。
人は皆、生まれ持った身体特性に違いがある。
その違いに沿った身体の使い方をすれば、本来の力が無理なく発揮される。
逆らえば、不調や怪我に繋がる。
人類が太古から持っていた、本能に根ざした身体特性の差。それを、廣戸聡一先生が四つの基本タイプに体系化されたものが、4スタンス理論です。物理的・解剖学的な観点から体系化され、スポーツ・武道・日常動作・介護のすべてに適用できる、応用範囲の広い理論として知られています。
野球・ゴルフ・ダンス・武道・楽器演奏。プロアスリートからアマチュア競技者、子どもの運動指導まで、廣戸先生のもとには、自分の身体特性を知り、本来の力を引き出したいという方々が、現在も全国から集まっています。
例えば、同じスイングを習っても
同じ指導を受けたゴルファーが、片方はスムーズに上達し、もう片方は何年やってもしっくり来ない。これは、技量の差ではなく、その人の身体特性と、教わった動作の相性の問題かもしれません。4スタンス理論は、こうした違和感の正体を、四つのタイプの違いから読み解きます。
4つのタイプ ─ 重心・手足・体幹の 3つの観点から
4スタンス理論では、人間の身体特性を 3つの観点から捉えます。
- 重心は、土踏まずのつま先寄り(A)か、踵寄り(B)か
- 手足の軸は、内側(1)か、外側(2)か
- 体幹の軸は、前側に形成するクロスタイプか、後ろ側に形成するパラレルタイプか
この観点の組み合わせで、A1・A2・B1・B2 の四つのタイプに分かれます。どのタイプも優劣はなく、それぞれに本来の強みと、適した身体の使い方があります。
【観点 1】重心 ─ 土踏まずのつま先寄り(A)か、踵寄り(B)か
重心がつま先寄りか踵寄りかで、得意な動作と、軸となる関節が変わります。
A タイプ(土踏まずのつま先寄りに重心がある人)
- 上りと下りなら、下りが得意
- 真上にジャンプする方が得意
- 指先の方が手の平より力が出る
- 足裏の土踏まずのつま先寄りに重心が乗る
- しゃがむ瞬間、お尻・股関節が先に引ける
- 体幹が伸び上がる動作が得意
イメージ:山岡鉄舟(廣戸聡一先生のご著書を参照)
B タイプ(土踏まずの踵寄りに重心がある人)
- 上りと下りなら、上りが得意
- 斜め上にジャンプする方が得意
- 手の平の方が指先より力が出る
- 足裏の土踏まずの踵寄りに重心が乗る
- しゃがむ瞬間、膝が先に抜ける・曲がる
- 体幹を圧縮・縮める動作が得意
イメージ:高杉晋作(廣戸聡一先生のご著書を参照)
【観点 2】手足の軸 ─ 内側(1)か、外側(2)か
体幹と連動する手足の軸が、内側にあるか外側にあるかで、得意な動きが変わります。
1 タイプ(手足の内側に軸がある人)
- 足の内側で立つ・支える方が強い
- 肩・股関節は内旋の方が強い
- 人差し指が体幹と連動しやすい
イメージ(廣戸聡一先生のご著書を参照)
2 タイプ(手足の外側に軸がある人)
- 足の外側で立つ・支える方が強い
- 肩・股関節は外旋の方が強い
- 薬指が体幹と連動しやすい
イメージ(廣戸聡一先生のご著書を参照)
【観点 3】体幹の軸 ─ 前側(クロス)か、後ろ側(パラレル)か
体幹の前側と後ろ側の、どちらに軸を形成するかで、力の出し方が変わります。厳密には、背骨の横突起に軸を形成するのがクロスタイプ(腹筋優位)、棘突起に軸を形成するのがパラレルタイプ(背筋優位)で、これを便宜上「前側」「後ろ側」と呼んでいます。
正面から見た図
クロスタイプ(A1・B2)
背骨の横突起に軸を形成する(腹筋優位)
背面から見た図
パラレルタイプ(A2・B1)
背骨の棘突起に軸を形成する(背筋優位)
クロスタイプ(体幹の前側に軸を形成する人)
- 腹筋の方が背筋より強い
- 顎を引く方が軸が通る
- なんでも斜め・クロスする動きが得意
- 重心の移動でパワーを生み出す
イメージ(廣戸聡一先生のご著書を参照)
パラレルタイプ(体幹の後ろ側に軸を形成する人)
- 背筋の方が腹筋より強い
- 顎を上げる方が軸が通る
- 水平・垂直・並行の動きが得意
- 足の踏み変えや身体の面の入れ替えでパワーを生む
イメージ(廣戸聡一先生のご著書を参照)
3つの観点を組み合わせると、あなたのタイプが見えてきます
4つのタイプ(A1・A2・B1・B2)は、体幹の軸(クロス/パラレル)・重心(つま先寄り A/踵寄り B)・手足の軸(内側 1/外側 2)の3つの要素をまとめて表したものです(A1・B2=クロス、A2・B1=パラレル)。
| 内側軸(1) | 外側軸(2) | |
|---|---|---|
| つま先寄り A | A1 クロスタイプ | A2 パラレルタイプ |
| 踵寄り B | B1 パラレルタイプ | B2 クロスタイプ |
足元の重心と軸 ─ 立ち方の土台を知る
人は本来、自分の身体の特性に従って力まず自然に立つと、土踏まずの範囲に重心が収まり、その重心に対して軸が機能することで、安定して立つことができます。
安定した立ち方(基本)
重心が土踏まずの範囲にある
土踏まずの範囲にある重心に対して、軸が機能している
重心に対して軸が機能することで、力まずに安定して立つことができます。
足の前側に乗りすぎている状態
土踏まずの範囲を越えて、前に荷重している
足指の付け根に荷重が集まる
この状態が続くと、次のようなことが起こる場合があります
- 足指の付け根にタコ(胼胝)やマメができる
- 皮膚が硬くなる
- 足のアーチの形が変わりやすくなる
- 膝・腰・背骨・首に負担がかかる
- 本来の身体の使い方がしにくくなる
足の後ろ側に乗りすぎている状態
土踏まずの範囲を越えて、後ろに荷重している
かかとの端に荷重が集まる
この状態が続くと、次のようなことが起こる場合があります
- かかとにタコ(胼胝)やマメができる
- 皮膚が硬くなる
- 足のアーチの形が変わりやすくなる
- 膝・腰・背骨・首に負担がかかる
- 本来の身体の使い方がしにくくなる
重心と軸は別の概念です
- 重心
- 身体の質量の中心を表すもの。立っているときは、土踏まずの範囲に収まることで安定します。その範囲の中で、A タイプはつま先寄り、B タイプは踵寄りになります。
- 軸
- 身体を支え、力を伝え、動作を行うために使うもの。立っているときのように、体重を支えるときに使う軸を「支持軸」と呼びます。
動くときは、重心も軸も動かします
スポーツや武術、日常の動作では、目的に応じて重心を動かし、軸を作り替えながら身体をコントロールしています。その操作をくり返し身につけていくことが「訓練」であり、日本では古くから「鍛錬」と呼ばれてきました。
ご注意ください
- 足裏のどこに体重が乗っているかだけで、4スタンスのタイプを判定することはできません。
- 身体の歪みや痛み、これまでの身体の使い方によって、立っているときの荷重の位置は変わることがあります。
- A タイプだから常につま先寄りに乗る、B タイプだから常に踵寄りに乗る、という意味ではありません。
- 大切なのは、自分の身体の特性に合った軸をつくったうえで、必要な場面で重心と軸を適切にコントロールできることです。
- 足元の状態は、足・足首だけでなく、膝・股関節・骨盤・背骨・肩などとつながっています。当院では、全身を見て評価します。
パワーポイントとパワーライン ─ 力の出る点と、その広がり
手と足は、同じ組み立てでできています。軸の通り方がわかると、力の出る点も見えてきます。
四つ足で歩く動物と、二本足で立つ人間。姿勢は違っても同じ哺乳類ですから、手と足は相似の構造を持っています。ですから足で見た軸の話は、そのまま手にも当てはまります。
人差し指のラインを通る軸を 1軸(内側軸)、薬指のラインを通る軸を 2軸(外側軸)と呼びます。腕では 1軸が橈骨(親指側の骨)を、2軸が尺骨(小指側の骨)を通ります。脚では 1軸が脛骨(すねの太い骨)を、2軸が腓骨(外側の細い骨)を通ります。手と足で同じ番号の軸が、同じ側を通っています。
図:人差し指を通る 1軸(内側軸)がメイン軸。破線はサブ軸。
図:薬指を通る 2軸(外側軸)がメイン軸。破線はサブ軸。
この 2本の軸の上に、体重を支える点があります。1軸の指の付け根が A1、手のひらの付け根が B1。2軸の指の付け根が A2、手のひらの付け根が B2。この点をパワーポイントと呼びます。4つのタイプは、重心がつま先寄りか踵寄りかと、手足の軸と、体幹の軸の組み合わせで表されます。
パワーポイントから力が伝わっていく範囲が、パワーラインです。クロスタイプでは斜めに、パラレルタイプでは並行に走ります。タイプが決まればパワーポイントもパワーラインも一緒に決まります。別々に選ぶものではありません。
長いものを持つときに、この違いが出ます。ラケット、バット、マイク、包丁。教わったとおりの持ち方がどうもしっくりこない、という経験はないでしょうか。持ち方が下手なのではなく、ご自身の特性と合っていないだけ、ということがあります。
タイプごとのパワーポイントの位置は、下の各タイプのページで図解しています。
パワーポイント・パワーラインは廣戸聡一先生の理論に基づく考え方です。足裏への応用は当院の捉え方によります。
あなたのタイプはどれでしょうか?
3つの観点で見当がついた方は、そのタイプのページへ。特徴・生活指導・当院の施術方針を解説しています。
A か B か、1 か 2 か。迷ったらこちら ─ 荷重の位置と甲の高さから、いまの状態を見る →
※ 正確なタイプの判定は、ご来院時の検査でお伝えします。
お一人おひとりに合わせた施術方針・生活指導を、ご来院時にご案内します。
※ 4スタンス理論の各タイプの詳しい特徴・適性運動・推奨フォームについては、廣戸聡一先生のご著書をご参照ください。本ページの記述は同書を参照のうえ作成しています。当院では、ご来院時の検査でタイプを判定したうえで、お一人おひとりに合わせた身体の使い方をお伝えしています。
当院での、4スタンス理論の取り入れ方
当院では、廣戸聡一先生が体系化された 4スタンス理論を、そのまま尊重し、施術と日常動作指導の柱の一つに据えています。理論そのものに手を加えることはせず、廣戸先生のご研究の体系を、忠実に踏まえています。
ただし、タイプ判定のための検査については、当院では独自に工夫した方法を併用しています。患者さんご自身も納得しやすく、施術者側からも誤判定が起きにくいように組み立てた、簡潔なテストです。2018年から、岩槻のこの施術院で実践しながら、磨き続けてきた方法です。
廣戸先生のご理論は、太古から人間に備わっている本能を、システマチックに体系化されたものだと、私は受け止めています。
当院の検査は、その体系の上で、岩槻の患者さんにお伝えするための、ささやかな実践の工夫にすぎません。
4スタンス理論という贈り物に対して、当院が持っているのは、感謝とリスペクトだけです。廣戸聡一先生が長年積み重ねてこられた研究と、そこから生まれた理論が、岩槻に住む方々の身体にも届いていることを、何より光栄に思っています。
お一人おひとりの「本能」に沿った指導
タイプを判定したあと、当院がお伝えするのは、その方本来の「本能」に沿った身体の使い方です。立ち方、歩き方、座り方、力を入れる瞬間の重心の置きどころ。本人がいつの間にか身につけてしまった、特性に逆らう動作のクセを、本来の動きへと「再学習」していただくお手伝いをします。
姿勢に唯一の正解はありません。4スタンス理論に基づく理想姿勢も、四つあります。年齢や、これまでの身体の経験、抱えていらっしゃる症状によっても、最適な使い方は変わります。当院でお伝えしているのは「正解は一つではないこと」「ご自身の本能を無視しないこと」、この二つに尽きます。
特性に逆らうことは、自我を持った人間ですから、可能ではあります。
けれど、無理を続ければ、身体はパフォーマンスを落とし、いずれ怪我や不調というかたちで、その無理を伝えてきます。
それが、私が 2010年ごろからの臨床のなかで、繰り返し見てきたことです。
4スタンス理論を活かした施術を受けた、患者さんの声
当院の施術と 4スタンス理論に基づく身体の使い方の指導が、それぞれの方の人生にどう活きているのか。実際に通ってくださっている五人の方に、お言葉をいただきました。
施術の都度、体の使い方を教えてくださります。この知識は、学校の体育などで教わることがなく、個人的には義務教育に取り入れるべきと思うほどに、価値のある知識だと思います。
先生は4スタンス理論にも詳しいので、スポーツをしている方は特にお勧めです。なぜ自分はその動きが苦手なのかよくわかり、無駄に悩まずに済み、自分に適したアドバイスの取捨選択ができるようになります。
今まであちこちの整体、接骨院に行きましたが、坂元先生は別格です。私は身体に負荷のかかることをしているので、週に一度通っていますが、いつも嫌な顔もせずに治してくれます。
武道を行っているとケガをすることが多く、坂元整骨院でメンテナンスしてもらっているおかげで、今も趣味である武道を、楽しく続けることが出来ております。腰痛でつらかった時、骨盤を整復してもらい、荷重バランスを整えてもらい、また試合に出れるようになりました。
※ 掲載は患者さんご本人の許諾をいただいたうえで、お名前はイニシャル表記としています。記載内容は個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
構造医学と、4スタンス理論 ― 二つの視点
当院の施術には、もう一つの柱があります。構造医学です。吉田勧持先生が体系化された、骨盤を土台として全身の構造を読み解く学問です。
4スタンス理論は「身体を、どう使うか」の理論。構造医学は「身体が、どういう構造で出来ているか」の学問。視点は違いますが、どちらも「お一人おひとり、本来のかたちが違う」という共通の前提に立っています。当院では、この二つを両輪として、患者さんの身体に向き合っています。
構造医学で身体を読み解き、
4スタンス理論で本来の使い方をお伝えする。
この二つが揃ってはじめて、
患者さんに本当に必要な施術と指導が成立する、と私は考えています。
構造医学について、より詳しくお知りになりたい方は、専用ページをご用意しています。日本構造医学会 正会員として学び続けてきた経緯と、当院での具体的な取り入れ方を、お読みいただけます。